拝啓、青い檻の中から

一年前出会ってしまった舞台の考察のために開設したブログ

それぞれの役の印象

まずは各々の役の印象から

 

【矢崎ソランジュ】

彼女は不器用。うまく立ち回れない女性。

クレールを愛している。おそらく彼女の1番はクレール。

奥さまの事も愛しているがおそらく何番目か後ろ。

姉であることに優越感を持っているが、と同時にクレールの若さがうらやましい。

牛乳屋の事は結構好き、好きだからクレールに牛乳屋の事を言われた時にはキレてた。

この作品の中で1番キレやすいのは彼女。

彼女はこの作品の中で一番奥さまに愛されず、そして奥さまを殺せない人

奥さまの前では笑顔を絶やさないが、彼女の努力は奥さまには伝わらない。

 

【碓井クレール】

姉から愛情をもらい、奥さまから可愛がられて出来上がった化け物。

自分の感情のコントロールが追い付いていない。

彼女がこの作品の中で一番幼い。

自分は牛乳屋からなんだかんだ1番愛されていると信じている。

自分が無意識に破滅へと転がり落ちている事に気がつかない、気が付けない子。

馬鹿ではないが、賢くもない。

 

【碓井ソランジュ】

矢崎ソランジュほど不器用じゃない。

奥さまからもそこまで邪険にされない。

彼女の一番は奥さま。だけど主人として愛しているだけ。

矢崎クレールのことを愛しているけど愛の深さで行くと、碓井ソランジュ→←←←矢崎クレールといった感じ。

妹として愛しているし、ちょっとそれ以上の感情もあるけれど矢崎クレールの愛にはまける。

 

【矢崎クレール】

自分が愛されない事を知っている人、そして媚び方を一番知ってる人。

今作品1番の化け物であり、彼女は自分が化け物であることを知っている。

奥さまを殺すところに一番近い場所にいる人。でも殺せない。

彼女の一番はソランジュ。

牛乳屋のことも、奥さまの事も愛しているが各々がソランジュの敵になった瞬間なんの躊躇もなく切り捨てる。

 

【奥さま】

この舞台における安定剤。

決して物事を推測することに長けているわけではないが、感性が鋭いおかげで無意識のうちにいろいろな事に気が付いてしまうお方。

女中たちのことは愛している。

自分の洋服や、家具を愛しているように、

だからこそ彼女たちのことをよく見ているようで、よくみていない。

私達が洋服箪笥や本棚をまじまじと見ないような、そんな感覚。